A ROAD MOVIE // BRATAN
「ロードムービー」というカテゴリーがあるように、列車がストーリーの中で大切な役割を果たしている映画がこれまで数多く輩出されてきました。
中でも私がお気に入りのロードムービーは、『少年、機関車に乗る』(監督:バフティヤル・フドイナザーロフさん、タジキスタン・旧ソ連合作)というステキなタイトルの映画です。
この映画の物語は17歳のファルーと7歳の弟アザマットが遠くの街に住む父親に会うため、機関車に乗って旅に出るところから始まります。
飛び抜けてこのシーンが印象的とか、あのセリフは忘れられない、といったエンターテイメント的要素よりもむしろ全体がひとつの「映像詩」として構成されています。
線路の脇をたった一台のトラックが疾走する、機関車の前を数頭の馬が走り抜ける、寡黙な女性たちが運転席に乗り込んでくる。それらのシーンにあえて特別な意味付けをせず、「移動すること」を撮ること・記録することがすでに「映画的」であるということをこの映画の舞台となった中央アジアの大平原は教えてくれます。
映画の誕生を告げた、リュミエール兄弟の最初のフィルムが『列車の到着』であることもなにか符号めいたものを感じます。
都市化された地下鉄の網の中を泳ぐことはもちろん、手つかずの大平原を横断する旅が本来持つであろう「ロマン」をかきたててくれる映画、それが『少年、機関車に乗る』です。
Title : Bratan (1991) - Brother (1991)
Directed by : Bakhtyar Khudojnazarov
Country : Soviet Union
Color : Black and White
Runtime : 90 minutes
Sound Mix : Mono
Filiming Location : Tajikistan
Company : Soyuztelefilm
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- Published:
- 8.12.07 / 12am
- Category:
- ART, DOCUMENTARY, FILMS

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